冬の巨人

タイトル:冬の巨人
著  者:古橋秀之
発  行:徳間デュアル文庫

<あらすじ> 

 オーリャ…トモダチ…!

 

 永劫の吹雪の中を進む巨人・ミール。
 人々はその巨人の背に街を作り、巨人の熱を汲み上げて生きる糧としていた。
 しかし、人々は知らない…自らが暮らす巨人が何であるのかを…。
 それは1000年の昔に置いてきてしまったのだ。

 そのミールの秘密を解き明かそうとするディエーニン教授と助手のオーリャはある日空から落ちてきた一人の少女を拾う。
 そして、それは1000の時を歩み続けてきた巨人・ミールの歩みが止まる予兆だった…。

<解説>
 古橋秀之久々の単行本は実に古橋らしい作品でした。

 感じとしては物語…というより神話、昔話の類いでしょうか?
 宮崎駿のシュナの旅に近いものを感じました。
 不思議な感じのする話を是非一度ご賞味あれ!

 それにしても、こういった話を本に出来る徳間デュアルは良いレーベルだとつくづく思いました。
 あまり売れない路線ではあるかもしれませんが、これからも是非頑張ってほしいです!

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交響詩編エウレカセブン

タイトル:交響詩編エウレカセブン 1 BLUE MONDAY
著  者:杉原智則
発  行:角川スニーカー文庫

<あらすじ> 
 誰かが、この手を掴んでくれる気がした。

 不況にあえぐ街・ベルフォレスト。
 そこで祖父の営むジャンク屋を手伝いながら少年・レントンは思う。
 いつか、俺だって…。
 だが、少年である彼は自ら波に乗ることができず、ただ自分に波が来ることを待ち続けるしかなかった。

 そんな中、自宅に謎のLFOが突っ込んだ。
 軍のKLFに追われていた”ソレ”は世界最古のLFOニルヴァーシュ。
 そして、その中から現れた少女の名はエウレカ。

 波の到来と共にレントンの運命が今動き出す。


<解説>

 現在アニメが放映中の「交響詩編エウレカセブン」。
 そのノベライズです。
 著者は「頭蓋骨のホーリーグレイル(電撃文庫)」や「てのひらのエネミー(角川スニーカー)」の杉原智則。

 アニメのノベライズ作品ですが、話の出だし以外はかなり原作版とは違います。
 途中からかなりオリジナルな部分が入ってくるので、アニメを観ている人も楽しめるんじゃないでしょうか。
 もちろんアニメ版も漫画版も読んだことがない人にはさらにオススメ。
 是非是非、エウレカワールドにハマって下さい(笑

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ハル

タイトル:ハル
著  者;瀬名秀明
発  行;文春文庫

 どうして、ロビィは大きくならないの?

 人はロボットに何を求めているのだろうか…。
 アトムのような良き隣人なのか、それとも人の言うことを聞くだけのただの物なのか。
 望むロボット像がわからないままにロボットを作る技術だけが加速していく。

 機械と人、近い将来出会ってしまう2つはその時どう向かい合うのだろう?
 間近に迫る人と機械の明日を「パラサイト・イヴ」の瀬名秀明が描く!

<感想>
 人と機械が近い将来出会うであろう様々な事象を題材にた短編集。
 妻そっくりのヒューマノイドに魂を感じてしまう男。
 幼いころのロボットとの出会い。
 地雷撤去のために作られたロボットと地雷探知犬と少女の交流。
 玩具として作られ少女の元にやってきたロビィ。
 そして密かに研究されてるという本物のアトム。

 どれもが、近い将来に我々が出会うであろう未来を暗示していて、とても面白く読めました。
 ただ、テーマがテーマなだけに全体的に話がカタイので、軽い文章が読みたい人には向いていないかな。
 読んだ後にロボットについて色々と考えさせられる作品、オススメ。

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ある日、爆弾が落ちてきて

タイトル:ある日、爆弾が落ちてきて
著  者;古橋秀之
発  行:電撃文庫

<あらすじ>
 浪人生の僕。
 今日も予備校をサボって屋上で煙草を吸っていた僕の元に女の子が降ってきた。
 高校時代の級生・広崎ひかりによく似た女の子は僕を見るなりこう言った。

 私はぴかり、爆弾です!

 ブラック・ロッド、タツモリ家の食卓の古橋秀之が描く、日常とはちょっと違う世界で繰り広げられる不思議なボーイ・ミーツ・ガール短編集。


<感想>

 ちょっと変わったボーイ・ミーツ・ガールな話ばかりを集めた短編集。
 ブラック・ロッド以降微妙に軽くなった感じのする古橋秀之ですが、これはもうバツグンに軽い!
 でも、その軽さが今回はうまく作用してると思います。
 ちょっと暗めの話もあるんですが、全体に流れる軽さがそれをうまく中和してくれているので、そこまで重くならずにすみます。

 全ての短編が「時間」に関係している統一性の高さも自分的にポイント高い!
 万人にオススメする本じゃないですけど、たまには軽い本を…と思った時に読んでみるといいと思います。

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コッペとBB団

タイトル:コッペとBB団
著  者:田口仙年堂
発  行:ファミ通文庫

<あらすじ>
 ブラック・ブリッツ生活課課長Q太郎は困っていた。
 自分の仕事場に何故か小さな女の子がいる。
 「アイス、食べたい」
 そうねだる女の子、一体どうやってここに入ってきたのだろう?
 この悪の組織ブラック・ブリッツの本拠地に!!

 謎の女の子コッペと悪?の組織ブラック・ブリッツの面々が繰り広げる。
 善悪逆転コメディここに開幕!

<解説>
 私の現在イチオシライトノベル作家田口仙年堂の新シリーズ。
 いやー、やっぱりこの人は良いライトノベルを書きます。
 読みやすくて、面白くて、ジワっときて昨今のライトノベルが失った古き良きライトノベルがここにあります。
 最近のライトノベルはちょっとなぁ…という方にもオススメ。
 最初にライトノベルにはまった時の感動がここにあります!

 吉永さん家のガーゴイルシリーズ(ファミ通文庫)と合わせてオススメ!

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護樹騎士団物語

タイトル:護樹騎士団物語
著  者:水月郁見(みずき いくみ)
発  行:徳間書店 トクマ・ノベルズ

<あらすじ>
 そこは貴族が支配する世界ミルソーティア。
 少年・リジューはその世界で最も低い身分の一つ巡礼の子として生まれる。
 母はなく、飲んだくれの父と繰り返す巡礼の旅。
 その厳しい旅の途中で不意に姿を消す。
 「強くなれ」そう言い残した父の姿を追って、父が消えて行った貴族の館へと足を踏み入れるリジュー。
 その時、貴族の館が何者かの襲撃を受ける。
 燃え盛る炎の中で、少年・リジューの物語が今幕を開ける。

<感想>
 割と正統なファンタジー。
 独自の設定がいくつかありますが、どれも分かりやすいし面白い。
 守護機と呼ばれるロボットが最大の特徴でしょうか。
 明らかに作品世界に似つかわしくないこの守護機にどんな秘密があるのか、今後を読むのが楽しみです。

 欠点は展開が滅茶苦茶遅いこと。
 現在2巻まで出てるんですが、2巻使ってやっと物語が転がり出した感じ。
 それでも決してタルイ感じはせず、グイグイ読めるので問題はないかな。

 

挿絵が鈴木理華っていうだけで買った本ですが、十分に当たりでしたね。
 話の展開がゆっくりでも大丈夫な人にはかなりオススメ。

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世界の中心、針山さん

タイトル:世界の中心、針山さん
著  者:成田良悟
発  行:電撃文庫


<あらすじ>

 憎めない人柄、特徴のない顔、眼鏡。
 それが針山さんを構成する全てだ。
 殺人鬼ではなく、魔法少女でもなく、勇者でもない。
 ただの普通の人。
 しかし、彼はあらゆる事件の中心にいる。
 主人公ではなく傍観者、ただの一般人として。
 それでも、針山さんの周りでは事件が起こり続ける。
 まるで彼が世界の中心であるかのように…。

<感想>

 バッカーノ!でお馴染みの成田良悟の最新作。
 物語の主人公よりも、その主人公を見守り、時に手助けする役に憧れたことはありませんか?
 この物語の主人公は針山さんではないけれど、彼は確実に物語に存在します。
 まさに「主人公を見守り、手助けする役」で。

 殺人鬼、魔法少女、光の勇者…すでに手垢の付きまくった要素も成田良悟の手にかかれば、ちょっと違った物語に変化します。
 著者独特の様々なキャラクターが綾をなす手法も健在。
 魔法少女と光の勇者が手を組んで殺人鬼と戦う!?
 そんな荒唐無稽な話もたまにはよいのでは?

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クロノス・ジョウンターの伝説

タイトル:クロノス・ジョウンターの伝説
著  者:梶尾真治
発  行:朝日ソノラマ

<あらすじ>
 住島重工の子会社P・フレック。
 その会社がある日とんでもない機械を開発した。
 物体を過去へと飛ばすことができる機械、その名も「クロノス・ジョウンター」。
 だが、「クロノス・ジョウンター」が完成したのも束の間。
 開発者の一人・吹原和彦が思いを寄せる女性・蕗来美子が事故死してしまう。
 なんとかして彼女を救いたいと思う和彦は周囲が止めるのも聞かずに開発途中の「クロノス・ジョウンター」で過去へと飛ぶ。
 しかし、時の神(クロノス)の名を冠した「クロノス・ジョウンター」にはある重大な、そして残酷な欠点があった…。

 過去へ人を飛ばせる機械クロノス・ジョウンターと、それを中心に織り成される3つの短編を収録したタイムトラベル・ファンタジー。
 映画「この胸いっぱいの愛を」と演劇「クロノス」の原作本。

<感想>
 始めに言っておくと、これはSFではありません。
 SF風味のラブロマンスです。
 ですので、変なSF考証はしないで下さい。
 これは純粋なファンタジー。
 もしも過去に戻れるなら…という全ての思いを乗せたファンタジーです。

 登場人物を極力排除してスッキリと纏めてあるので非常に読みやすい。
 タイムトラベルものは難しいのが常識ですが、これは非常に読みやすい、ドラえもんのタイムトラベルが理解できるなら十分です。
 3つの短編も微妙に登場人物なんかがリンクしていて面白い。
 SFは苦手という方はSF風味のこの辺から初めてみてはいかがでしょうか?
 オススメ。

 文庫版と新書判の2種類がありますが、上記の3編に加えて外伝のある文庫版の方が値段も安くてオススメです。

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皇国の守護者

タイトル:皇国の守護者 1〜9巻以下続刊
著  者:佐藤大輔
発  行:中央公論新社

<あらすじ>
 はるか昔に龍たちと交された契約<大協約>によって成立する<大協約>世界。
 その世界の東の果てに位置する<皇国>にある日、大陸の覇者<帝国>が進撃を開始した。
 長らく平和を享受していた<皇国>は北の領土である北嶺に敵の上陸を許してしまう。
 潰走を続ける<皇国>はついに北嶺からの撤退を決意。
 北嶺に留まる兵達を逃すための殿を命じられたのは新設された剣牙虎部隊を率いる新城直衛中尉。
 愛猫・千早と共に彼は負け戦へとその身を投じる。
 果たして<皇国>に明日はあるのか?

 
 
 アルスラーン戦記なんかに代表される架空戦記モノってやつですね。
 時代背景としては産業革後、明治維新前くらいに日本とロシアの戦争って感じでしょうか。
 そこに剣牙虎、龍、導術といったファンタジーっぽい要素を取り込んだ設定になってます。
 これだけ書くとなんだかうさん臭いですが、それをうまく料理しているので、非常にスンナリと読めます。
 龍が出てきても別に不思議に感じない、それがこの作品のすごさなのでしょう。

 戦記モノにありがちな戦争描写説明に閉口するかもしれませんが、それでもグイグイ読めるはずです。
 主人公・新城直衛もかなりの性格破綻者のはずなんですが、不思議と憎めないんですよね。
 オススメ。

 漫画版も発売中なので、そっちから読んでもいいかもしれません。

漫画版
タイトル:皇国の守護者 1〜2巻以下続刊
著  者:作画・伊藤悠 原作・佐藤大輔
発  行:集英社

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ライトノベル好きが読めそうな小説2

畠中恵
 しゃばけ 1〜3巻以下続刊 新潮社(1巻のみ新潮文庫からも刊行)

 妖怪が見える大店の若だんながその力を駆使して江戸の町でおこる事件を解決する。
 病弱な若だんなに数々の妖怪達。
 読んでて思わず笑みがこぼれる楽しい本です。

西尾維新
 クビキリサイクル 1〜7巻、外伝1巻以下続刊 講談社ノベルス
 ダブルダウン勘繰郎 1巻以下続刊 講談社ノベルス

 個人的にはすごく好きな本です。
 ただその文体は絶対に好き嫌いに分かれると思います。
 ブギーポップとか好きな人にはオススメかと…。

茅田砂胡
 デルフィニア戦記 全18巻 中央公論社
 スカーレット・ウィザード 全5巻、外伝1巻 中央公論社
 暁の天使たち 全6巻、外伝2巻 中央公論社
 クラッシュブレイズ 1〜2巻以下続刊 中央公論社

 デルフィニア戦記から連綿と続くシリーズ。
 それぞれで独立しているのでどこから読んでもOK。
 でも、最初はデルフィニア戦記を4巻まで読んでみることをオススメします。

 デルフィニア戦記のみ文庫版が現在刊行中。


 前回割りと好評だったので第2段。
 前回はこれらもライトノベルよりだよなぁ…と思ってた本も人に聞いてみると「ライトノベルじゃないですよ」という返答を貰ったので載せています。
 どうもノベルス系やハヤカワ文庫はライトノベルではないようです…しらんかった。

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ライトノベル好きが読めそうな小説

浅田次郎
 プリズンホテル 全4巻      集英社文庫
 天切り松闇語り 1〜2巻以下続刊 集英社文庫

 鉄道員(ぽっぽや)でお馴染みの浅田次郎。
 いくつかある浅田作品の中でも上記の2つは読みやすく面白い本なのでオススメです。
 しかも泣けます。
 プリズンホテルは完結してますし、天切り松は1話完結形式なので買いやすいのもいいですね。

福井晴敏
 亡国のイージス 上下巻 講談社文庫
 川の深さは   全1巻 講談社文庫

 映画化された「終戦のローレライ」の作者の本です。
 「終戦のローレライ」はまだ読んでないので読んだ分だけご紹介。
 基本的には自衛隊を舞台にしたアクション小説で、自衛隊系のうんちくいっぱい。
 面白いけど説明が長いので長い説明を読むのが苦手な人には向いてない本。

石田衣良
 池袋ウェストゲートパーク 1〜5巻&外伝1以下続刊 講談社
  (ハードカバーで5巻まで、文庫で3巻まで発売中)
 アキハバラ@DEEP  全1巻 講談社

 「池袋〜」は文句なく面白いです。
 文庫版も出てるのでまずはそこから読んでみるといいでしょう。
 アキハバラ@DEEPはレビュー参照。

大沢在昌
 新宿鮫 1〜8巻以下続刊 カッパノベルス 

 ハードボイルド小説の金字塔「新宿鮫」。
 カッコイイ男の話を読みたい人はどうぞ。
 ノベルスなんでBOOK・OFFで1冊100円で入手可能。

 

 この辺は普通の文庫やノベルスですが、ライトノベルを読んでる人にもオススメできる本です。
 特に今回紹介した浅田次郎と石田衣良の本ははずれないと思うので機会があれば読んでみることをオススメします。
 ただどの作家も色々な作品を書いてるので、ものによっては合わないこともあるので注意が必要ですよ。

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吉永さん家のガーゴイル

タイトル:吉永さん家のガーゴイル 1〜6巻(以下続刊)
著  者:田口 仙年堂
発  行:ファミ通文庫

 とある町、その名も「御色町」。
 そこに住むある一家「吉永家」。
 父、母、息子、娘の4人家族。
 一見、どこにでもある普通の一家である吉永さん家。
 しかし、吉永家には他のどの家にもないものがあった。
 そう、それは門番型自動石像・通称「ガーゴイル」の存在だ。
 駅前商店街の福引きの景品で貰った、このガーゴイルとそれを取りまく人々の珍怪騒動の幕がいま上がる!


 ガーゴイルです。
 門番です。
 瞬間移動します。
 熱線だします。
 なんでもアリです。

 錬金術師がでます。
 怪盗がでます。
 ビオランテもどきがでます。
 タイムスリップします。
 やっぱり、何でもアリです。

 でも、面白いです。
 笑えます。
 ホロリとします。
 ライトノベルの王道を進んでいます。
 でも、昨今のライノベに有りがちな過剰な「萌」はありません。
 古き良きライトノベルです。
 個人的にかなりオススメします。

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アキハバラ@DEEP

 タイトル:アキハバラ@DEEP
 著  者:石田衣良

 吃音症だけど、誰よりも文章がうまいページ。
 潔癖性で女性恐怖症だけど、誰よりも美しいグラフィックを作るボックス。
 時々、身体が硬直して「フリーズ」してしまうタイコ。
 そんな欠点と美点が同居する三人は、ある日自分達を支えてくれたネット相談室の管理人ユイからある相談を持ちかけられる。
 その相談とは、アルピノで日の下を歩けないが、プログラムの構築なら誰にも負けないイズム。
 それと、10年の引きこもりから脱却した代わりに、今度は家に帰れなくなった元弁護士ダルマ。
 この二人の社会復帰を支援してほしいという内容だった。
 そこに、偶然その話を聞いていた自分の容姿の美しさにコンプレックスを持つ少女アキラが加わった。
 ここに有限会社「アキハバラ@DEEP」が誕生する!


 個人的には最高のエンタメ作家だと思う石田衣良の作品。
 彼は常に社会という枠から外れてしまった人達を書いてきた(池袋ウェストゲートパークetc)。
 今回も「そんな外れてしまった人達」が主人公。
 しかも、コスプレ喫茶の常連というオタクっぷり。
 アウトローな人間が主人公な話は他にもいっぱいあるけれど、このアウトロー達はちょっと違う!
 兎に角、読んでみることをオススメします。

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復活の地

タイトル:復活の地 全3巻
著  者:小川一水
発  行:ハヤカワ文庫

 我々が住む世界より遥か未来の世界。
 惑星統一を果たしたレンカ帝国の首都トレンカをある日、未曾有の大地震が襲う。
 一瞬にして首都機能は壊滅。数十万の市民の命を奪い去った。
 若き文官・セイオはその地震で亡くなった上司の遺志を継ぎ、人々の命を救おうと奔走する。
 そのセイオの前に立ち塞がる官僚社会の軋轢、陸軍の不気味な策動、この災害を利用し伸し上がろうとする政治家達、そしてこの機会にレンカ帝国を我がものにしようとする星間列強諸国。
 数々の逆境の中で必死に戦うセイオ。
 そんなセイオと志を同じくする物達もいた。
 足が不自由な少女に代表される市民達、お荷物と揶揄される天軍、そして王族唯一の生き残りである少女・スミル。
 果たして、レンカ帝国は元に戻るのか?
 壮大な復興SFここに開幕。


 文句無く今年度のベストSFでしょう。
 星雲賞もしくは日本SF大賞のどちらかの獲得は必至です!

 兎に角まずは読んでみよう!
 損は絶対にしないことを保証します。
 これは間違いなく傑作だ!

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群青神殿

タイトル:群青神殿
著  者:小川一水
発  行:朝日ソノラマ文庫

 鯛島俊機と見河原こなみの二人は中深海長距離試錐艇「デビルソード」の乗組員。
 母船である「えるどらど」と共にMH(メタンハイグレード)を採掘する毎日。
 二人はある日海中での作業中に謎の巨大物体と遭遇する。
 時を同じくして巨大な貨物運搬船ばかりが沈没するという怪事件が発生。
 そんなおり海上保安庁から大型沈没船の調査を依頼される。
 民間船である「えるどらど」への依頼を不信に思う俊機達。
 沈没船の調査に乗り出した一行はそこで不可解な破壊孔を発見する。
 その時、母なる海が人間達に牙を剥く!

 小川一水には珍しく海洋モノの作品。
 時代設定は今よりほんのちょっと未来。
 深い海の底、人類最後の秘境であるその海を舞台に話は進んでいきます。
 各キャラも魅力タップリでハラハラドキドキさせてくれる作品に仕上がってます。
 ただ、設定等が複雑で難解なため知らない人は理解するのに時間をくうのが難点……まあ、読み飛ばしても十分読めますけどね。
 

 

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伝説の勇者の伝説

タイトル:伝説の勇者の伝説 1〜6巻以下続刊
著  者:鏡貴也
発  行:富士見ファンタジア文庫

 無気力、自堕落、三年寝太郎を地で行く男ライナ・リュート。
 しかしその実態はローランド王国最強の魔術師であり、人々に忌避される複写眼(アルファスティグマ)保持者。
 無表情、絶世の美女、ダンゴ好きを地で行く女フェリス・エリス。
 しかしその実態はローランド王国最高の剣士であり、代々王を守護する剣の一族の人間。

 そんな二人が王であるシオン・アスタールから命じられたのは各地に眠る勇者伝説の遺産を探し出すことだった。
 精一杯の抗議にも関わらず命とダンゴ屋を盾に取られた二人はしぶしぶながらこの旅に出発することになる。
 果たして二人は無事勇者の遺産を見つけることができるのか?


 何やらあらすじ読むと変な話ですね(書いた本人が言うな!
 しかしその実態は結構真面目な内容ですのであしからず。
 好き嫌いはあると思いますが個人的になとても好きな本です。
 未読な人は読んでみてはいかがでしょう、結構オススメ。
 意外にグッとくるシーンもあるんですよ、嘘じゃないよ、ホントだよ。

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イカロスの誕生日

タイトル:イカロスの誕生日
著  者:小川一水
発  行:朝日ソノラマ文庫

 翼を持つ人がいる。
 彼らは自在に空を飛び、自由奔放な性格を持つ。
 そんな彼らを人々は「イカロス」と呼んだ。

 高校3年生の自在はるかはそんなイカロスの一人。
 イカロス特有の自由奔放な性格そのままにあちこちでトラブルを起こし教師や警察と追いかけっこする日々。
 しかし、彼女の自由な日々はある日突然失われる。
 イカロスを社会の不穏分子として取り締まる法律が出来てしまった。
 イカロス達はその裏に不気味な勢力が動き始めたことを知る。

 そして、追い込まれたイカロス達は立ち上がった。
 自らの自由な空を取り戻すために……。
 だがその時事態は思わぬ方向に進んで行く。
 イカロスの新たな未来が今幕を開ける。


 現在マイブーム中の小川一水本です。
 しかしこの小川一水、朝日ソノラマで多くの本を出版しているのですが中々手に入らない。
 ハヤカワの「第六大陸」「復活の地」やハルキの「導きの星」はすぐ見つかるんですけどね。
 地道に今後も探して行く予定。

 さて、このイカロスの誕生日ですが読んだ感想。
 やっぱり小川一水は面白い!
 いや、お前そればっかやんか、と言われると返す言葉もないんですが面白いんだもん仕様がない。
 背中に羽という荒唐無稽な話ながらそれをアッサリ納得させてしまう文章と登場人物それぞれを掘り下げていく構成は見事の一言。
 小川作品は「群青神殿」と「ハイウィング・ストロール」も購入済みなので読み終わったらまた感想書きます。

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13階段

タイトル:13階段
著  者:高野和明
発  行:講談社文庫

 刑務官・南郷と傷害致死で2年の懲役から仮釈放中の青年・三上純一。
 彼ら二人が弁護士・杉浦から受けた依頼は死刑囚・樹原の冤罪はらすことだった。
 犯行時刻の記憶一切失っている樹原。
 しかし証拠は彼が犯人だということを示していた。
 その樹原が唯一思い出した記憶は「階段」。
 死刑執行までのタイムリミットは3ヶ月。
 果たして2人は10年前の事件を解決することができるのか?


 映画化もされた「13階段」。
 その原作本です。
 映画、小説共に話としては及第点ですが個人的には反町隆史(三上)と山崎努(南郷)の演技が光る映画版の方がオススメかと思います(ちなみに本書の解説では宮部みゆきがまったく逆のことを言っています)。
 話のラストも暗い感じの原作よりも希望が持てる映画版の方が好きですね。
 小説の、というより映画の解説になってしまいましたが良い映画ですので一度見て下さい。

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ゆらゆらと揺れる海の彼方

タイトル:ゆらゆらと揺れる海の彼方 1〜3巻(以下続刊)
著  者:近藤信義
発  行:電撃文庫

 第二次エルメロー冲会戦、アールガウ神聖帝国とレールダム福音連邦によるこの会戦は事前の予想を覆しアールガウ神聖帝国の大勝利で幕を閉じた。
 だれもがレールダムの勝利を疑わなかった中、たった一人負けを予告した男がいた。
 レールダム福音連邦の一州ローデウェルク辺境州の城代ジュラである。
 しかし、彼はその才覚ゆえに総督に疎まれ兄である辺境伯ラシードと共に負け戦のしんがりを務めることになる。
 その負け戦の帰り、彼らは一人の少女を拾う。
 自分の名前すら分からず言葉すら満足に喋れない少女に彼らはノウラ(光)という名を与え城に置くことにした。
 ジュラ、ラシード、そしてノウラの物語が今始まる。


 内容はよくある戦記ファンタジーです。
 でも面白いです。
 新興でありながら強大な軍事力と天才軍師シグルドを国王すえるアールガウ神聖帝国と戦の天才でありながら一国の中の一州に封じられているジュラという構図はまさしく銀河英雄伝説そのまま。
 冥海(メノーグ)や海獣(ラグナ)といった一風変わった設定はあるものの本当によくある戦記ファンタジーです。
 では何故この本が面白いのかというとそれは魅力的なキャラクターが多いこと!これ一つです。
 メインとなるジュラやラシード、ノウラはもちろんのことその脇を固めるキャラも魅力たっぷり。
 敵となるキャラ達も素敵で思わず敵方も両方を応援したくなってしまう辺はまさに銀英伝。
 オススメ。

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導きの星

タイトル:導きの星 全4巻
著  者:小川一水
発  行:ハルキ文庫

 宇宙へ進出した人類。
 地球を統一国連の名によって統一し星と星を飛び交う術を手に入れた人類は他の星で自分達人類以外の知的生命体を多数発見する。
 しかしその文明どれもが現行の地球文明より劣ったものばかりだった。
 その時人類は他の文明を自らの手で導くことを選択する。

 主人公辻本司は若き外文明監察官。
 彼ら監察官は減刻睡眠を使い何百年もの長きにわたって一つの文明を導いて行く。
 司も部下である女性型目的人格アルミティ、バーニー、コレクタと共にある文明を導くことになる。
 その文明にはリスのような姿をした2つの同族亜種スワリスとヒキュリジが存在した。
 彼らの文明に名前はまだない。
 果たして司は彼らを導くことができるのか?


 今、私の中で小川一水ブームが起きています。
 第六大陸、復活の地、回転翼の天使…そしてこの導きの星。
 どれをとってもすばらしい。
 冲方丁、鷹見一幸、岩本隆雄に続く4人目の見たら即買い作家になりそうです。
 どうか本屋で見かけたら是非手に取ってほしい。
 絶対に損はしないと約束できる!そんな本です。

 ただこのハルキ文庫、文庫のくせにやたら高いんですよ。
 1冊900円……どこかのノベルスか、お前は!
 まあ、損はしないのでお財布に余裕があれば是非。

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